厚労省が「ブラック企業」の取締りを強化へ

2013-08-26

いよいよ「ブラック企業」の本格取締りがスタート

厚生労働省は、若年労働者等の使い捨てが疑われる企業(いわゆる「ブラック企業」)が社会問題となっていることを受けて、9月に集中的な監督指導を行うことを発表しました。

具体的には、以下の3つを柱として対策を行っていくとのことです。

 

◆(1)長時間労働抑制に向けた集中的な取組みの実施

9月を「過重労働重点監督月間」と定め、過重労働が行われている疑いのある約4,000事業所について、重点的に指導・監督を実施します。

主な重点確認事項については、時間外・休日労働が36協定の範囲内であるかの確認やサービス残業の有無についての確認があり、これらについて法違反が認められた場合は是正指導が行われます。また、長時間労働者に対しては、医師による面接指導などの健康確保措置が確実に講じられるよう指導も行っていくようです。

過労死等事案を起こした、または、脳・心臓疾患等に係る労災請求が行われたなどの企業等については、再発防止の取組を徹底させるため、法違反の是正確認後もフォローアップのための監督指導が実施されるようです。

監督指導の結果、法違反の是正が行われない場合は、是正が認められるまで、ハローワークにおける職業紹介の対象から外すことも決定しており、重大・悪質な違反が確認された企業については、送検、公表するとしています。

 

◆(2)しっかりとした相談対応

9月1日には、全国一斉の電話相談を実施し、過重労働が疑われる企業などに関す

る相談を踏まえ、法違反が疑われる企業に監督・指導を行います。9月2日以後も、「総合労働相談コーナー」、「労働基準関係情報メール窓口」で相談や情報を受け付けします。

新卒応援ハローワークでも、情報・相談を受け付け、労働基準法などの違反が疑われる企業に関しては労働基準監督署に情報を提供するとしています。

 

◆(3)職場のパワーハラスメントの予防・解決を推進

ポータルサイト「あかるい職場応援団」(http://www.no-pawahara.mhlw.go.jp/)を通じ、パワハラに関する裁判例を解説したり、パワハラ対策に取り組んでいる企業を紹介したりします。

また、パワハラ対策の必要性等をわかりやすく説明したポスター、リーフレット等を作成し、全国の行政機関等で掲示・配布するとのことです。